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血糖値の測定のコツ

糖尿病の管理では、自分の血糖値を把握することがとても大切です。血糖自己測定(SMBG:Self-Monitoring of Blood Glucose)を正しく行うことで、血糖値の変動パターンがわかり、食事や運動、薬の効果を確認しながら調整することができます。

血糖測定 に対する画像結果

今回は、血糖自己測定(SMBG)の基本と、正しく測定するコツをお伝えします。

1. 血糖自己測定(SMBG)とは?

血糖自己測定(Self Monitoring Blood Glucose;SMBG)とは、自分で指先から少量の血液を採り、血糖値を測る方法です。病院での検査とは違い、食前・食後・運動後など、好きなタイミングで血糖値をチェックできるのがメリットです。

血糖値の変動パターンがわかる → 高血糖や低血糖を防ぎやすくなる
食事や運動の影響を確認できる → 生活習慣の改善に役立つ
インスリンの量を調整しやすい(インスリン治療中の方)

💡 ポイント: 「病院の検査だけでは足りない」と思う方は、SMBGを活用することで、より良い血糖管理ができます。


2. 血糖値を測るタイミング

血糖値は1日の中で変動するため、どのタイミングで測るかが重要です。

✅ 基本の測定タイミング

測定タイミング 意味・目的
朝(空腹時) 1日の血糖値のスタート(基準値)を確認
食前 食事前の血糖値の状態を確認
食後(2時間後) 食事の影響で血糖値がどれくらい上がるかを見る
運動前・運動後 運動による血糖値の変化を確認
就寝前 眠る前の血糖値をチェック

💡 ポイント:

  • 普段の血糖コントロールを知りたい場合は、「朝(空腹時)」と「食後2時間」

  • 低血糖が心配な人は「運動前後」「就寝前」も測定するのがオススメ


3. 正しく測るための手順とコツ

① 準備

  1. 手をよく洗う(アルコール綿よりも、石けん+水で洗うのがオススメ)
    → 汚れや食べかすが残っていると、正確に測れないことがある

  2. 測定器・センサー(試験紙)・穿刺(せんし)器を準備

  3. 手を温める(寒いと血が出にくいため)

② 採血のコツ

指先の「横側」を刺す
→ 指の中央は痛みを感じやすいので、指の側面を刺すと痛みが少ない

針の深さを調整する(穿刺器の設定)
→ 針が深すぎると痛みが強く、浅すぎると血が出にくいので、自分に合う深さを見つける

血を無理に絞り出さない
→ 強く押すと血液に組織液(透明な液体)が混ざり、正確な測定ができなくなることがある

採血後は清潔なガーゼやティッシュで軽く押さえる(こすらない)

💡 ポイント: 「指の横を使う」「血を無理に絞らない」ことで、痛みを軽減しながら正確に測れます!


4. 血糖値の目標範囲(一般的な目安)

血糖値の目標は、年齢・病状・治療方法によって異なります。医師と相談しながら、自分の目標を決めましょう。

測定タイミング 血糖値の目標(一般的な目安)
朝(空腹時) 80~130 mg/dL
食後(2時間後) 180 mg/dL未満
就寝前 110~140 mg/dL

🚨 注意

  • 低血糖(70mg/dL以下)にならないように注意!

  • インスリン治療中の方は、食後の血糖値が急激に上がりすぎないように気をつける

💡 ポイント: 「空腹時」「食後」「就寝前」の数値を記録し、パターンを把握することが重要!


5. よくある質問(Q&A)

Q1. 針は毎回交換しないとダメ?

→ はい、針は1回ごとに交換しましょう。
使い回すと針が鈍くなり、痛みや感染のリスクが高くなるので注意!

Q2. 測定器のセンサー(試験紙)はどのくらいの期間使える?

使用期限があるので、必ず確認しましょう
期限切れのものを使うと、正確な値が出ないことがあるため注意!

Q3. 血糖値が高かったらどうすればいい?

すぐに慌てる必要はありませんが、以下のポイントを確認しましょう。前回の食事で糖質をとりすぎなかったか?
運動不足になっていないか?
薬を正しく飲めているか?

何度も高血糖が続く場合は、医師に相談!

Q4. 低血糖(70mg/dL以下)になったらどうすればいい?

→ すぐにブドウ糖(または砂糖・ジュース)をとる
15分後に再測定し、改善しなければ追加で補給し、医師に相談しましょう。


6. SMBGを続けるためのコツ

測定結果を記録する(アプリやノート)
「何を食べたら上がった?」など、血糖値の変化がわかると、生活改善につながる!

測定を習慣にする(時間を決める)
「朝食前・夕食前」など、決まった時間に測ると続けやすい

結果を気にしすぎない
→ 数字が高くても、「なぜ高くなったのか?」を考え、次に活かすことが大事!


まとめ

血糖自己測定(SMBG)は、血糖値のコントロールを良くするための大切なツールです。

指の横を刺すと痛みが少ない
血を無理に絞らず、適量をとる
朝(空腹時)、食後2時間、就寝前の測定が基本
結果を記録して、血糖値の変動パターンを知る

まずは、「朝と食後の測定」から始めてみましょう!

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