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骨粗しょう症について

骨粗しょう症は骨の密度が低下し、骨折のリスクが高くなる病気です。

転ばれたり、階段を踏み外したりされると骨折を引き起こす確率が高くなります。

特に大腿骨(ふとももの付け根)や胸腰椎(背骨)が骨折する場合が多く、

この場所に骨折が起こると日常生活を続けることが難しくなることが多いです。

加齢、閉経、運動不足、薬物などさまざまな原因によって骨密度の低下が起こります。

骨粗しょう症患者の約8割は女性で特に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下する

更年期以降の方に多く見られます。

「若いときと比べて身長が縮んできた」、「背中が丸くなってきた」、

など症状がある方や骨粗しょう症についてご心配な方はまずはお気軽にご相談ください。

 

治療はまずは乳製品や魚、大豆類など食生活の改善を図ることや

屋外で日光を浴びながらの運動(筋力維持)などの生活習慣の改善を図ることがたいせつです。

また必要と判断した場合には、

ご年齢、骨密度の測定結果(レントゲン撮影)、骨折歴の有無、日常生活の自立レベルなど総合的に考慮し、内服薬や注射薬などをご提案させていただきます。

当院では名古屋市の骨粗しょう症検診に対応しております(無料)。

対象者は

毎年度4月1日時点で、40,45,50,55,60,65,70歳の女性の方です。

詳しくはこちらをご参照ください。

 

骨粗しょう症の薬は大きく3つに分類されます。

(1) 骨吸収を抑制する薬
骨吸収がゆるやかになると、骨形成が追いついて新しい骨が骨の吸収された部位にきちんと埋め込まれ、骨密度の高い骨が出来上がります。 女性ホルモン製剤(エストロゲン)、ビスフォスフォネート製剤、SERM(塩酸ラロキシフェン、バゼドキシフェン酢酸塩)、カルシトニン製剤、デノスマブ

(2) 骨の形成を促進する薬
活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)

(3) その他
カルシウム製剤

当院では患者さんの個々の状態(骨密度の測定値、身体活動度、年齢、骨折の既往、他の併存疾患の有無など)に応じて生活習慣の改善のみでなく、下記にある骨粗しょう症治療薬を提案させていただきます。


骨粗しょう症治療薬で用いられる薬

カルシウム製剤
カルシウムは骨をつくる主要な成分であり、欠かせないミネラルです。骨粗しょう症患者さんでは食事の摂取と薬の摂取量をあわせて1000mgが望ましいとされています。

活性型ビタミンD3製剤
食事で摂取したカルシウムの腸管からの吸収を増す働きがあります。また、骨形成と骨吸収のバランスも調整します。骨粗しょう症治療では古くから使われている薬です。

ビタミンK2製剤
骨密度を著しく増加させませんが、骨形成を促進する作用があり骨折の予防効果が認められています。

女性ホルモン製剤(エストロゲン)
女性ホルモンの減少に起因した骨粗しょう症に有効です。閉経期のさまざまな更年期症状を軽くし、併せて骨粗しょう症を治療する目的で用いられます。

ビスフォスフォネート製剤
破骨細胞に作用し、過剰な骨吸収を抑えることで、骨密度を増やす作用があります。 経口剤、注射剤などがあります。服用の仕方として4週間に1回、1週間に1回、1日に1回などがあります。

SERM(サーム:塩酸ラロキシフェン、バゼドキシフェン酢酸塩)
骨に対しては、エストロゲンと似た作用で骨密度を増加させますが、骨以外の臓器(乳房や子宮など)には影響を与えません。

カルシトニン製剤(注射薬)
骨吸収を抑制する注射薬ですが、強い鎮痛作用も認められています。骨粗しょう症に伴う背中や腰の痛みに対して用いられます。

テリパラチド(副甲状腺ホルモン)
新しい骨をつくる骨芽細胞を活性化させ、骨強度を高めます。骨密度が非常に低いなど骨折リスクが高い患者さんに適した薬です。現在、1日1回患者さんが自分で注射をする皮下注射剤と、週1回医療機関で皮下注射してもらうタイプとがあります。

デノスマブ(抗ランクル抗体薬)(プラリア®)
破骨細胞の形成や活性化に関わるたんぱく質(LANKリガンド)に作用して、骨吸収を抑制します。6ヵ月に1回の皮下注射のため、継続しやすいというメリットがあります。

ロモソズマブ(イベニティ®)
ロモソズマブはスクレロスチンという物質のはたらきを抑えることで、骨密度を増やし、骨折を起こしにくくする、これまでにない骨粗しょう症治療のお薬です。
スクレロスチンは最新の遺伝子研究によって発見された物質で、骨をつくるはたらき(骨形成)を抑制するとともに、骨を壊すはたらき(骨吸収)を促す作用をもちます。スクレロスチンのはたらきを抑制するロモソズマブは、骨の形成を促進するとともに、骨の吸収を抑制する2つの作用を併せもちます。
ロモソズマブによる治療を12ヵ月(1年間)続けることで、骨密度を速やかに大きく増加させ、骨折を予防することが期待できます。

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