食事療法のコツ
糖尿病と食事:毎日の食事で気をつけるポイント
糖尿病と付き合っていくうえで、食事はとても大切です。でも、「糖質を控えなきゃ」「食べちゃダメなものが多いのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんね。実は、極端な食事制限をする必要はありません。バランスよく、適量を心がけることが大切なのです。
1. 主食・主菜・副菜をそろえる
「主食(ご飯・パン・麺類)」「主菜(肉・魚・豆腐など)」「副菜(野菜・海藻・きのこなど)」をそろえることで、栄養のバランスがよくなります。特に野菜は血糖値の急激な上昇を防ぐので、食事の最初に食べるのがポイントです。
2. 食べる順番を意識する
「野菜 → たんぱく質(肉・魚)→ 炭水化物(ご飯・パン)」の順番で食べると、血糖値が上がりにくくなります。特に糖尿病の方は、いきなりご飯やパンを食べると血糖値が急上昇しやすいので、野菜を先に食べることを意識してみましょう。
3. 炭水化物(糖質)を適量に
ご飯やパン、麺類を極端に減らすのはおすすめしません。糖質は体にとって必要なエネルギー源ですが、食べすぎると血糖値が上がりやすいので適量を守ることが大切です。
目安としては、
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ご飯(茶碗1杯150g)→ 軽く1杯(100g程度)
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食パン(6枚切り1枚)→ 半分~1枚
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麺類(ラーメン・うどん)→ 通常の7~8割程度
このように少し減らすだけでも血糖値のコントロールがしやすくなります。
4. 揚げ物や脂っこいものは控えめに
唐揚げや天ぷらなどの揚げ物は、カロリーが高くなりやすく、血糖値を上げる原因になります。どうしても食べたいときは、量を少なめにする・衣を薄くする・焼き物や蒸し料理を選ぶなどの工夫をしましょう。
5. 「ちょこちょこ食べ」を避ける
間食が多いと血糖値が高い状態が続いてしまいます。おやつを食べるなら、**ナッツ類・チーズ・ヨーグルト(砂糖なし)**など血糖値が上がりにくいものを選びましょう。
6. 外食・コンビニ食でも工夫できる
「外食が多い」「コンビニで買うことが多い」という方も大丈夫。以下のような選び方を意識しましょう。
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丼もの → 定食に変更(ご飯の量を調整しやすい)
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白米 → 雑穀米や玄米に変更
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ラーメンやパスタ → 量を少なめにし、野菜をプラス
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お弁当 → 野菜の多いものを選び、揚げ物は少なめに
まとめ
糖尿病だからといって、「○○を食べてはいけない」と厳しく制限する必要はありません。食べ方を工夫しながら、バランスの取れた食事を続けることが大切です。まずは、「食べる順番(野菜→たんぱく質→炭水化物)」を意識することから始めてみましょう!