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睡眠時無呼吸症候群外来 (完全予約制)

※初回の睡眠時無呼吸症候群外来は、「問診票」や「検査申し込み用紙」の記入・説明などにお時間をいただきます。余裕をもってご来院ください。



あらかじめご理解・ご協力のほどをよろしくお願い申し上げます。最近、ご家族から寝ている間に「いびきがひどい」「呼吸が止まっていた」などと言われたり、「日中も眠い」と思ったりすることはありませんか?

  
  自己診断のためのチェックリスト
  • 「ほとんど毎晩いびきをかく」と、家族や周囲の人にいわれる。
  • 「睡眠中に呼吸が止まる」と、家族や周囲の人にいわれる。
  • しばしば、首を絞められたような窒息感で目が覚める。
  • 寝汗をかくことが多い。
  • 夜中に2回以上排尿におきる。
  • 朝、目を覚ましたときにスッキリしない(熟睡感がない)。
  • 日中に眠気が強く、目を覚ましているのがつらいことが多い。
  • 居眠り運転で事故を起こしたことがある。
  • 体がだるい。
  • 肥満である。
  • 血圧が高い。
  • 集中力や記憶力が低下しているように感じる。
  • 不眠である。
  • ドライマウスを認める。
  • ED(勃起不全)や性的欲求の減退を認める。

※2項目以上あてはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

 

なお高齢者の方の場合には、以下のような症状をご自身では気づかずに、周りの方から指摘されることがきっかけで無呼吸の合併が判明することもあります(もちろん他に原因があることもあるため、しっかりとした見極めが重要です)。

  • 性格の変化
  • 活動性、認知機能の低下
  • 抑うつ傾向

睡眠時無呼吸症候群とは・・・

睡眠中に10秒以上の呼吸停止が、1時間当たり5回以上ある状態と定義されており、日中の眠気・集中力の低下・体のだるい・朝も目覚めがすっきりしないといった自覚症状を伴う病態のことです。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は"大きないびき"が特徴です。
いびきは睡眠中に舌が上気道に落ち込み、気道が狭くなることで息を吸い込んだとき、その周辺から音がでてきます。
これによって必要な酸素を体内に取り込むことができず、身体に様々な障害が現れます。

睡眠時無呼吸症候群のリスク因子

以下に当てはまる方は睡眠時無呼吸症候群のリスクがあると考えられます。

肥満傾向

肥満の方は正常体重の人と比べて4倍程度、無呼吸になりやすいです。無呼吸は空気の通り道である上気道が狭くなることにより起こりますが、肥満で首回りの皮下脂肪が厚くなると、上気道(のどの上の方の部分)が狭くなり閉塞しやすくやすくなります。

首が太い

男性では43cm以上、女性では41cm以上の場合、高リスク群と考えられます。

中年以降の方

年齢とともに舌を支える筋力(喉や首回りについている)が低下し、舌がのどに落ち込みやすくなります。

男性

男性は女性の2~3倍無呼吸を合併しやすいです。男性が無呼吸を合併しやすいのは、男性の方が上半身に脂肪がつきやすいためなどの理由にもよります。

閉経後の女性

女性では閉経後に無呼吸が増加すると言われています。閉経前は女性ホルモンの一種であるプロゲステロンによって上気道開大筋と言われる、のど周りの筋肉の活動が高められるため、男性に比べて無呼吸を合併しにくいですが、閉経後には閉経前の約3倍無呼吸を合併しやすくなります。なお女性の無呼吸は男性と異なり日中の眠気やいびきを伴わない場合も多いため、いびきにばかり注目していると見過ごされやすいため注意が必要です。

アルコールをよく飲む

アルコールには筋肉の緊張を緩和させる作用があります。そのため、アルコールを摂取すると、舌やあごの筋肉の緊張がゆるみ、気道を圧迫します。また、舌や周りの組織がのどに落ち込みやすくなります。さらに鼻粘膜を充血させる作用もあるため、鼻からの空気の通りも悪くなるのです。

睡眠薬を服用している

アルコールと同様に筋肉が弛緩し、舌がのどに沈下して閉塞しやすくなります。

タバコを吸う

喫煙はのどの粘膜に炎症やむくみを引き起こし、無呼吸を3〜4倍程度増加させる報告があります。

もともと鼻が詰まりやすい

無呼吸は主にはのどの部分で気流が塞がることが原因ですが、鼻が詰まると鼻からの気流が減ってのどを広げる圧力が弱まり、無呼吸を合併しやすくなります。慢性副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症、鼻茸などの耳鼻科疾患を合併している場合は耳鼻咽喉科の受診をまずお薦めさせていただきます。

家族(血縁者)に無呼吸の方がいる

血縁関係のあるご家族に閉塞性無呼吸症候群の方がいる場合、ご本人も無呼吸症候群の発症リスクは高くなります。

舌が大きい

舌が大きいと、舌がのどに沈下した時に閉塞しやすいです。大きく口を開け喉の奥が見えなければ無呼吸になりやすいです。扁桃腺の肥大や舌根の沈下などに伴い夜間の寝ている間に無呼吸症状が出現します。糖尿病、高血圧症、肥満症など生活習慣病などのメタボリックシンドロームとの合併も多く、将来的に心筋梗塞、心不全、脳梗塞などの合併症リスクが高まるといわれています。

 

睡眠時無呼吸症候群の検査

ご不安な方やそのご家族の方へ向けて、当院では問診・診察などを行った上で自宅にて睡眠中に行える簡易スクリーニング検査に対応しております。

(検査会社よりご自宅に簡易検査キットをお届けさせていただきます。ご自宅での一晩の睡眠状況(無呼吸数や睡眠の質など)の結果を後日、クリニックで説明となります。)

検査費用は検査料・検査判断料を含めて3割負担の方で2700円です(保険適応)。

下の写真はご自宅での簡易検査の様子です。

後日の検査結果から、すでに重症な場合(AHI≧40)は総合的に判断して下記のようなCPAP治療(夜間の就寝中にマスクを装着してもらい睡眠の質を高める治療法です)をご提案させていただきます。また二次検査が必要な場合(AHIが20回以上40未満)は総合病院での精密検査などもご紹介させていただきます。どうぞお気軽にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群の治療法

CPAP療法

無呼吸治療の第一選択はCPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure=経鼻的持続陽圧呼吸療法、通称シーパップ)です。
CPAPとは、鼻に装着したマスクから圧力を加えた空気を送り込むことで、ある一定の圧力を気道にかけ、気道の閉塞を取り除くことにより無呼吸を防ぐ治療法です。中等症から重症と診断された方にとても効果があり、多くの方々でこの治療を行ったその日からいびきをかかなくなり、朝もすっきりと目覚め、昼間の眠気も軽くなる効果が期待できます。またCPAP治療を継続的に行っていくことで脳梗塞や心筋梗塞や狭心症など将来的な心血管疾患の発症の抑制も期待できます。

CPAP療法の役割

睡眠時無呼吸症候群の方は、鼻や口から肺へと空気が通る道が塞がれてしまっています。
この状態を解消するのがCPAPの役割です。
イメージとしては、CPAPを使用することで閉塞されていた部分が解除され、十分な空気が肺に送られるようになります。これにより窒息している状態(無呼吸)が解除され、身体の負担が大幅に軽減されます。

マウスピース

就寝中の顎の位置を少し変えるだけで改善が見込めるような軽症レベルの患者様、もしくは何らかの理由でCPAP治療が困難な方が適応になります。気道を少しでも広く確保するために、下顎を前方に引っ張ることによって、舌が落ち込むことを防ぎ、上気道の閉塞を防ぎます。なお睡眠時無呼吸症候群の治療に用いるマウスピースは無呼吸専用の特殊なものになりますので、作製する際には歯科クリニックをご紹介いたします(元々おかかりつけの歯科の先生がご対応可能であれば、当院よりそちらの先生にご作成をお願いすることも可能です)。なお、マウスピースが完成し、調整が完了したら治療効果判定のために再度簡易検査を行う必要があります。その際には無呼吸の回数が装着前の半分以下になることを目標とします。

外科手術(補助的治療)

副鼻腔炎など鼻づまりがあると無呼吸を悪化させます。そのため慢性副鼻腔炎や鼻茸(注:鼻の粘膜にできる良性腫瘍で、炎症に伴い生じるものです)、鼻中隔彎曲症があり鼻閉を自覚している症例はまずは外科的手術が選択肢になります。ただし、手術単独で無呼吸が改善するものではないため、あくまで補助的な治療とお考えください。

生活習慣の改善

イメージ

  • 肥満の方は、減量のために食事を腹八分目に抑え、適度な運動も心掛けます。
  • 寝酒はやめましょう。お酒は筋肉を弛緩させるため、上気道の閉塞をさらに悪化させる可能性があるからです。また飲酒は眠気を誘い一見寝つきを良くするように思えますが、中途覚醒(途中で目が醒める)を増やし睡眠の質を低下させます。
  • タバコはいびきや無呼吸を2〜4倍程度に増加させます。またタバコは単独でも脳梗塞や心筋梗塞のリスクになるだけでなくさまざまな癌の原因になるため、強く禁煙をお勧めします。

当院では禁煙治療にも注力しています。是非ご相談ください!

睡眠時無呼吸症候群の放置は禁物です。

睡眠時無呼吸症候群をきちんと治療しないで放置すると、交通事故を増加させるだけでなく(5年間で自動車運転事故を起こすリスクが2.5倍程度に上昇)、高血圧や糖尿病、コレステロール値の悪化などを招き動脈硬化が進行していきます。その結果、心臓病や脳卒中のリスクを上昇させます。


 同居のご家族から睡眠中の大きないびきや呼吸の一時的停止を指摘されたことは無いでしょうか。そのような方はご自身とご家族にとって大切なお身体を守るために、是非一度お気軽にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群についてわかりやすく解説されたサイトはこちらですので、あわせてご参照ください。

 

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