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薬物療法のコツ(注射薬編)

インスリンやGLP-1受容体作動薬の注射のコツ

糖尿病の治療で注射が必要になると、「痛くない打ち方は?」「どこに打てばいい?」と不安に思う方もいるかもしれませんね。実は、注射にはコツがあり、慣れると簡単に打てるようになりますインスリンとGLP-1受容体作動薬の注射のコツについて、わかりやすく解説します。

糖尿病 注射薬 素材 に対する画像結果

 

1. 注射の種類と基本的な使い方

糖尿病で使う注射には、インスリンGLP-1受容体作動薬があります。

注射の種類 作用 使うタイミング
インスリン(超速効型・速効型) 食後の血糖値を下げる 食前
インスリン(中間型・混合型・持効型) 1日を通して血糖値を安定させる 朝・夜(薬による)

GLP-1受容体作動薬

GIP/GLP-1受容体作動薬

血糖値の上昇を抑える・食欲を抑える 1日1回または週1回

💡 ポイント:

  • インスリンは毎日決まった時間に打つことが大切

  • GLP-1受容体作動薬は1日1回または週1回のタイプがあり、打ち忘れに注意


2. 注射の打ち方(痛みを少なくするコツ)

① 注射を打つ場所(インスリン・GLP-1共通)

注射を打つ場所は、皮下脂肪が多い部位が適しています。

お腹(へそから指3本分外側)吸収が良く、痛みが少ない
太ももの前側や外側安定して打ちやすい
二の腕の後ろ側自己注射では少し難しいが使用可能
お尻(上部)あまり使われないが選択肢の一つ

🚫 避けたほうがいい場所

  • 筋肉や骨が近い場所(すね・肋骨の周りなど)

  • 傷やあざのある場所

  • 同じ場所に何度も打ち続ける(皮膚が硬くなり、薬の吸収が悪くなる)


② 注射の打ち方(痛みを少なくする方法)

「注射が痛い…」と感じる方は、以下のポイントを試してみてください。

注射針をしっかり垂直に刺す
→ 斜めに刺すと痛みを感じやすい

毎回、注射を打つ場所を少しずらす
→ 同じ場所に打ち続けると皮膚が硬くなり、痛みや吸収の問題が出る

注射前に冷やしすぎない
→ 冷えた皮膚に打つと痛みを感じやすい

リラックスして、ゆっくり刺す
→ 力が入ると痛みが強くなることがある

アルコール綿で拭いた後は完全に乾かしてから打つ
→ すぐに打つと刺激で痛みを感じることがある

極細針を使う
→ 最近のインスリンペンやGLP-1製剤は**極細針(31G~34G)**を採用しており、痛みが軽減されている


3. インスリン注射の具体的な手順

① インスリンペンの準備

  1. 新しい針をセットする(キャップを外し、しっかり装着)

  2. 空打ちをする(1~2単位を出して、針の先からインスリンが出ることを確認)

② 注射を打つ

  1. 打つ場所を決める(お腹・太もも・腕など)

  2. 皮膚を軽くつまむ(つままなくてもOKな場合も)

  3. 針を垂直に刺し、決められた単位を注入

  4. 注射後、5~10秒そのまま待つ(薬がしっかり入るように)

  5. 針を抜いて、軽く押さえる(こすらない)

💡 ポイント:

  • 空打ちは毎回行う(インスリンがちゃんと出るか確認するため)

  • 針を抜くときは、急がずゆっくり(インスリンが漏れにくくなる)


4. GLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬の注射のコツ

GLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬は、1日1回または週1回の注射で済むためインスリンより手間が少ないのが特徴です。針も内蔵されてボタンを押すだけで自動注入されるデバイスもあります!

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注射の基本手順

  1. ペン型の注射器を準備し、新しい針をつける

  2. 注射量を設定し、空打ちをする

  3. お腹や太ももに垂直に刺す

  4. 注射後、10秒ほど待ってから針を抜く

  5. 針を外して、安全な容器に捨てる

💡 ポイント:

  • 週1回タイプは、決まった曜日を決めると忘れにくい

  • インスリンと同じく、毎回打つ場所を変える


5. よくある質問(Q&A)

Q1. 針を使い回しても大丈夫?

NG! 針は1回ごとに新しいものを使いましょう。
使い回すと、針の先が曲がり、痛みや皮膚トラブルの原因になります。

Q2. 注射を打った後に血が出た!

少しの出血は問題なし
ただし、毎回血が出る場合は、血管に当たっている可能性があるので、打つ場所を変えるのが良いです。

Q3. 旅行や外出時の注射はどうすればいい?

保冷が必要なインスリンは、保冷バッグに入れる
また、人前で注射するのが気になる場合は、トイレなどで打つと安心

Q4. 注射を打ち忘れたら?

1日1回タイプは気づいたときに打つ
週1回タイプは、次の日までならOK。それ以上過ぎたらスキップして次の週に打つ


まとめ

💉 注射を痛くなく打つコツ
✅ 皮膚をつままず、垂直に打つ
✅ アルコール綿で拭いた後、しっかり乾かしてから打つ
✅ 針を毎回変える(使い回しNG)
✅ 同じ場所に打ち続けない(硬くなったり吸収が悪くなる)

最初は不安でも、慣れれば簡単にできるようになります

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