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薬物療法のコツ(飲み薬編)

糖尿病の薬の飲み方:正しく使って血糖値をコントロールしよう!

糖尿病の治療では、食事・運動とともに「薬」が大切な役割を果たします。でも、「いつ飲めばいいの?」「飲み忘れたらどうする?」など、疑問を持つ方も多いですよね。

薬 素材 写真 に対する画像結果糖尿病の薬を正しく使うためのポイントをわかりやすく説明します。

1. 糖尿病の薬にはどんな種類がある?

糖尿病の薬には、大きく分けて飲み薬(経口薬)と注射薬があります。どの薬を使うかは、病状や体質に合わせて医師が決めます

① 飲み薬(経口薬)

飲み薬には、主に以下のタイプがあります。

薬の種類 作用 飲むタイミング
ビグアナイド薬(メトホルミン) 血糖値を下げるインスリンの働きを良くする 食前または食後
DPP-4阻害薬 インスリンの分泌を助ける 食前または食後
SGLT2阻害薬 余分な糖を尿として排出する 朝食前または朝食後
スルホニル尿素薬(SU薬) すい臓を刺激してインスリンを出す 食前(低血糖に注意)
α-グルコシダーゼ阻害薬 糖の吸収をゆっくりにする 食直前(必ず食事と一緒に)
インスリン分泌促進薬 食後のインスリン分泌を一時的に促進する 食直前(必ず食事と一緒に)
ピオグリタゾン 脂肪組織に作用しインスリンの働きを良くする 食前または食後
 イメグリミン ミトコンドリアに作用しインスリン分泌を促進するのと同時にインスリンの働きを良くする

 1日2回(朝と夕)

食前または食後

💡 ポイント: 薬によって飲むタイミングが違うので、医師や薬剤師の指示をしっかり守ることが大切です。


2. 薬を飲み忘れたときは?

薬を飲み忘れたときは、すぐに飲むか、次の服用時間まで待つかが薬によって異なります。

食前に飲む薬(SU薬・α-グルコシダーゼ阻害薬など)食後に気づいた場合は飲まない!(次の食事から再開)

食後に飲む薬(メトホルミン・DPP-4阻害薬など)気づいたときにすぐ飲む。ただし、次の服用時間が近い場合はスキップ!

💊 絶対にやってはいけないこと

2回分をまとめて飲む(低血糖のリスク)
飲み忘れたからといって自己判断で増量する

💡 ポイント: 薬の飲み忘れが多い場合は、「スマホのアラーム」や「食事とセットで習慣化」するのがおすすめです。


3. 低血糖になったらどうする?

糖尿病の薬の中には、低血糖(血糖値が下がりすぎる状態)を引き起こすものがあります。特に、SU薬やインスリン注射を使っている方は注意が必要です。

🩸 低血糖の症状

  • ふらつき、冷や汗、動悸(どうき)

  • 手の震え、強い空腹感

  • ひどい場合は意識がなくなることも

🆘 低血糖になったら?

ブドウ糖(または砂糖・ジュース)をすぐに摂取する
10~15分様子を見る
改善しない場合はもう一度糖分を補給する
低血糖を起こした原因を確認し、次回から気をつける

💡 ポイント: 「もしかして低血糖かも?」と思ったら、早めに糖分を補給することが大切です。


4. 飲み薬と注射薬の違い

糖尿病の治療では、飲み薬だけではなく、注射薬(インスリン・GLP-1受容体作動薬)を使う場合もあります

注射の種類 作用 打つタイミング
インスリン(超速効型・速効型) 食事のときに血糖値を下げる 食前
インスリン(中間型・持効型) 1日を通して血糖値を安定させる 朝・夜(薬による)
GLP-1受容体作動薬 血糖値の上昇を抑える・食欲を抑える 1日1回または週1回

💡 ポイント:

  • インスリンは決められたタイミングで必ず打つ

  • GLP-1受容体作動薬は週1回のタイプもあり、飲み薬が効きにくい人に向いている

  • 自己判断で量を変えない!


5. こんなときは医師に相談しよう!

以下のような場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。

薬を飲んでいるのに血糖値が下がらない・高いまま
低血糖が頻繁に起こる
体調が悪くて薬が飲めない(嘔吐や下痢など)
他の病気の薬を新しく飲むことになった(飲み合わせの確認が必要)

💡 ポイント: 糖尿病の薬は、体の状態に合わせて調整が必要です。無理に薬を続けたり、中断したりせず、必ず医師に相談しましょう!


まとめ

糖尿病の薬は、正しく使うことで血糖値を安定させ、合併症を防ぐことができます。

🔹 薬の種類に応じた飲み方を守る(食前・食後など)
🔹 飲み忘れた場合は、自己判断せずに適切に対応する
🔹 低血糖のリスクを知り、適切に対処する
🔹 体調の変化があれば、すぐに医師に相談する

まずは、「薬を飲む時間を忘れないようにする」ことから始めましょう!

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