甲状腺の病気について
甲状腺は首にあるのどぼとけの前側に存在し、
人間が生きていくために必要なホルモンを分泌するたいせつな臓器です。
甲状腺から分泌されるホルモンは主に全身の臓器(心臓、消化管、神経など)の代謝を活性化
させてくれる作用がありこのホルモンが分泌してくれているおかげで
毎日、私たちは大きな問題なく生活ができています。
このホルモンが出すぎたり(甲状腺機能亢進症)、逆に出なかったり(甲状腺機能低下症)すると
さまざまな症状があらわれます。
亢進症が疑われる症状…
発汗、動悸、息切れ、下痢、体重減少、不眠、易怒性(怒りっぽい)、不安・焦燥感など
低下症が疑われる症状…
だるさ、倦怠感、疲れやすい、むくみ、体重増加、コレステロール高値など
診断名は「バセドウ病」や「橋本病」であるケースが多いですが、
稀に「亜急性甲状腺炎」、「無痛性甲状腺炎」、
「プランマー病(機能性結節)」などの病態が隠れていることがあります。
またホルモンの数値は正常でも、甲状腺のできもの(甲状腺結節)という病気もあります。
甲状腺癌との鑑別が重要であり、定期的なエコー検査におけるフォローアップが必要です。
多くの場合は大きな変化がなければ画像フォローにて経過をみていきますが、
初診時や形態・性状に変化があった場合などは
基幹病院での細胞診(直接、甲状腺に針を刺して細胞の良性・悪性を調べる)検査が必要です。
そのような場合は速やかにご紹介をさせていただきます。
当院では当日迅速にて甲状腺ホルモンの数値を把握して抗甲状腺薬や甲状腺ホルモン補充のための投薬量の調整を図ります(採血から約30~40分前後で検査結果が判明します)。
またエコー検査については随時行い、採血データとともに診断・投薬の調整を行っていきます。