合併症を防ぐコツ
糖尿病が長く続くと、高血糖の状態が続くことによって血管や神経にダメージが蓄積し、合併症のリスクが高まることがあります。しかし、日々の管理をしっかり行えば、合併症を防ぐことができます!
糖尿病の合併症を防ぐために今からできることをお伝えします。
1. 糖尿病の主な合併症とは?
糖尿病の合併症には、大きく分けて「細小血管障害」と「大血管障害」があります。
✅ 細小血管障害(細い血管が傷つく)
-
糖尿病網膜症(目の病気)
→ 視力が低下し、最悪の場合失明のリスクも -
糖尿病腎症(腎臓の病気)
→ 進行すると人工透析が必要になることも -
糖尿病神経障害(神経の病気)
→ 足のしびれや痛み、最悪の場合、壊疽(えそ)につながる
✅ 大血管障害(太い血管が傷つく)
-
脳梗塞・心筋梗塞
→ 血管が詰まると、脳や心臓に重大なダメージが! -
動脈硬化(血管が硬くなる)
→ 血圧が上がりやすくなり、血流が悪化する
💡 ポイント: 糖尿病の合併症は、自覚症状が少なく、気づいたときには進行していることが多いため、日頃の管理がとても大切です!
2. 合併症を防ぐためにできること
① 血糖値を安定させる
血糖値が乱高下すると、血管に負担がかかりやすくなります。
✅ 食事の順番(野菜→たんぱく質→炭水化物)を意識する
✅ 食後30分以内に軽く運動する(10分ウォーキングなど)
✅ SMBG(血糖自己測定)を活用し、自分の血糖値を把握する
💡 ポイント: 「食後の血糖値が上がりすぎていないか?」を意識すると、より良い管理ができます。
② 定期的な受診や健康診断を受ける
合併症は早期発見・早期対策が重要! 定期的に検査を受けましょう。
検査項目 | 目的 | 推奨頻度 |
---|---|---|
HbA1c(ヘモグロビンA1c) | 血糖値の平均を確認 | 1~2ヶ月ごと |
眼科検査(糖尿病網膜症) | 目の異常をチェック | 年1回 |
尿検査(糖尿病腎症) | 腎臓の状態を確認 | 1~2ヶ月ごと |
血圧測定・心電図 | 動脈硬化や心臓病の予防 | 定期的に |
足のチェック | 神経障害の早期発見 | 毎日(自分でチェック) |
💡 ポイント: 「今のところ異常がないから大丈夫」と思わず、定期的に検査を受けて、早めに異常を見つけることが重要です!
③ 足のケアをする(糖尿病神経障害の予防)
糖尿病神経障害が進行すると、足の感覚が鈍くなり、傷ができても気づきにくくなることがあります。
傷が悪化すると、感染症や壊疽(えそ)につながることもあるので注意!
✅ 毎日、足をチェックする → 小さな傷や腫れがないかを確認(特に指の間)
✅ 足を清潔に保つ → 毎日洗って、よく乾かす(指の間も!)
✅ 靴のサイズをチェックする → きつすぎる靴はNG!足を圧迫しないものを選ぶ
💡 ポイント: 「足のケアは毎日の習慣に!」 ちょっとした異常に早く気づくことで、大きなトラブルを防げます。
④ 血圧・コレステロールをコントロール
糖尿病の方は、血糖値だけでなく「血圧」「コレステロール」にも注意が必要です。
これらが高いと、動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がります!
✅ 減塩を意識する(1日6g未満を目標)
✅ 脂っこいものを控えめにする(揚げ物・バター・ラードなど)
✅ 運動を習慣にする(ウォーキング・軽い筋トレなど)
💡 ポイント: 「血糖値・血圧・コレステロールの3つをバランスよく管理する」ことが、合併症を防ぐカギ!
⑤ ストレスを溜めない
ストレスが多いと、血糖値が上がりやすくなることが分かっています。
✅ 気分転換をする(趣味・散歩・音楽など)
✅ 深呼吸やストレッチを取り入れる
✅ 睡眠をしっかりとる(7時間以上を目標に)
💡 ポイント: リラックスする時間をつくることで、血糖コントロールがスムーズになります。
3. こんなときはすぐに受診!
✅ 視力が落ちた、目がかすむ(網膜症の可能性)
✅ 足のしびれや傷の治りが悪い(神経障害の可能性)
✅ 尿に泡が多い、むくみがある(腎症の可能性)
✅ 動悸(どうき)や息切れが続く(心筋梗塞のリスク)
🚨 早めに受診することで、合併症の進行を防げることがあります!
「少し気になるけど、まだ大丈夫かな…」と思わず、早めの相談を心がけましょう!
まとめ
糖尿病の合併症は**「知らない間に進行する」のが怖いポイント**ですが、毎日のケアでしっかり予防することができます!
✅ 血糖値を安定させる(食事・運動・薬の管理)
✅ 定期的に検査を受ける(眼・腎臓・血圧・足のチェック)
✅ 足のケアを毎日行い、傷ができたらすぐに対処
✅ 血圧・コレステロールも意識して動脈硬化を防ぐ
✅ ストレスを溜めない生活を心がける
まずは、「今日からできること」をひとつずつ取り入れてみましょう!